教育委員会からの発言

中野区教育委員会(K氏)

セミナーの終わりに中野区教育委員会のK氏が、あくまでも個人の立場としての発言とことわった上で、現在の学校が取り組んでいる状況を説明された。限られた予算の中で、いかに安全な学校環境をつくって、今回のような緊急事態発生時に子供たちを守れるか。 これまでの日本では前例のない学校の危機管理が、社会的な課題となって、暗中模索状態が続いている。

ワイヤレスインターホン
最初にお断りして置きたいのは、教育委員会を代表してきたわけではありませんので、個人的な考えとしてお聞き願いたいのですが。
現在、われわれの所にも、あちこちのメーカーから機器やシステムの提案書をいただいています。当教育委員会でもたくさんの資料を参考に検討中です。
しかし、幼稚園に関しては急ぎ何とかならないか、ということでワイヤレスのインターホンを門に設置しました。カメラはついていません。室内3個所で聞く事ができるシステムです。予算が少ないので、どうしても安い機器を探すことになります。ワイヤレスならば配線工事費はいらないし、親機を何処に持って行って聞ける。会議中でも対応できます。

プライバシー問題がネック
監視カメラについても、メーカーさんからの提案書をもとに、検討している所ですが、個人の率直な考えを申し上げれば、やはり、プライバシーの問題が非常に難しいと言うことです。、都内の学校では狭い道をはさんで隣が住宅というところもたくさんあります。いくら映像が見えていなくても、家の中で親父さんが上半身裸でいられたのが、カメラを付けたために、それができなくなったじゃないか、というようなことも起こり得ます。
それだけ費用をかけて校内にカメラを付けた場合、事件の記憶が新しい今は騒いでいるが、何年もたって事件が忘れられた時どうなるか。カメラを付けることによってプライバシーの問題が、PTAや先生方の負担にならないか等、考えれば簡単ではないと思います。映像でとらえることはそれだけ重い問題だと私は考えています。

待たれる警察110番
先ほどお聞きしました警察の方からの「学校110番」が早く具体化して、職員室1個所、管理室に1個所と設置されれば、緊急時に警察の方に緊急連絡が行く。それで対処したい。 また、そのほかに。学校には火災報知器が25メートル間隔でついています。消火栓をまわすために発信機がついている。これを押すと学校全体にベルが鳴ります。受信機で発報場所を確認できます。今、火事の時だけでなく、中野区では緊急時でも発信機を押すように指導しています。押された後で火災であるか、緊急事態であるか、確認する体制です。

首から下げた笛
このほかに、今回の事件が起きた時に、個人的に真っ先に提案したのが、笛です。スーパーでは売りこさんたちが何かあった時のために首に笛をかけているのをよく見かけます。何かあった時にいち早く通報する、、犯罪を早く一般の人に知らせるには最適だと思います。


中野区でも学校40数校あるが、カメラシステムが50万でも100万でも相当な金額になります。そんなお金がないからといって放っておかれる問題でもありません。いかにお金をかけないで、子供たちを守っていくか、危機管理の会議をやって、資料をもとに検討している状態です。
(7月25日号より)

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