ロック特集7

日本の錠前技術は、現在、非常に高レベルな水準にある。実際、侵入盗にとって、玄関の錠等を攻めるよりもバルコニー、テラスなどからガラス窓を破って侵入する方が、確実だという。その弱点もカバーするのが、ロックセキュリティの考え方=安全な生活だ。 日本の錠前が優れているといっても、フランスで既に1985年ごろにISO規格だった防盗試験方法を、日本では最近、警察庁のもと官民合同で関連メーカーなど含めて行い、建物部品の性能の向上を図っている。
日本は「防犯対策」が、外国より20年遅れているということだが、安全な生活はある程度保障されていた。
日本の犯罪傾向が変化したのは、諸外国から招かざる泥棒流入が顕著になった5年ほど前からだ。諸外国の防犯対策は、日本と比較してかなり進んでいる。例えば台湾では、2重の玄関ドアに4ロック、シンガポールでも住宅の最上階は16階でも鉄格子を入れた窓が当たり前だ。中国でも、侵入盗のレベルを考慮した水準の錠前を製造しているが、今後の生産に注目というところである。また上海では、グレモンボルトを2本入れることで侵入に5分以上かかるが、外から見たらどこにカンヌキがあるのか分からないドアが普及。日本では2段伸ばし、ヨーロッパでは多段伸ばしのカンヌキが使われ、扉の枠の懐が必要でかつ丈夫な錠前が要求に応じて使われるのが一般的な考えだ。
昨今は、法律により、夜、背広を着ていても解錠道具を持ち歩き、音を立てないゴム靴を履いていると、警察官が尋問できるようになった。しかし、逮捕されても2カ月程度で出てきて、拘留中に仲間から聞き出した情報を元に、次の仕事に飛んでいくのが空き巣狙いの現状だ。
 そこで、日本の錠や金物の各メーカーの果たすべき役割が大きくなる。このような問題をどうやって防いでいくか考え、性能を高めていくことが必要となる。扉にアルミとスチールを組み合わせたものや、厚みが6〜8abの丈夫な木製ソリッドの建具、扉の面材に鉄筋を数本入れたもの、多点締りのカンヌキ、グレモン錠、扉の上下からカンヌキが出るもの等、次の展開を図ることが急務だ。デジタルロックは、今後どれだけコピーされていくかが、問題となる。

(2005年6月10日号)


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