新規危険物等の調査検討会、開催

三塩化チタニウムなどの指定は先送り、年内に決着へ

挨拶する木原危険物保安室長 消防法令において危険物の規制対象とはなっていないものの火災の危険性が高い物質(新規危険性物質)の事故未然防止のため、総務省消防庁は、先月22日、田村昌三・横浜国大安全・安心の科学研究教育センター教授を座長とする調査委員会で「危険物等の危険性に関する調査検討会」を開催した。

 冒頭、木原正則・危険物保安室長(現・予防課長)が「消防法で言うところの危険物は承知の通り、1類から6類までありますが、一般の方からみれば危ない物質も、先生方から見れば色んな分野の先生方の協力を仰がなければならず、今日はそれぞれの分野の学会で御活躍の方に委員をお願いしたところ、快諾頂いた事、深く感謝申し上げます。メインとなるのが消防法の危険物として指定するかどうか。危険物行政の根幹を成す事を、これを議論して頂くのが最大の中心。また、平成12年に化学工場で爆発火災事故が発生し、4名が亡くなられましたが、その際の爆発物が危険物に指定されていないため、消防法を改正し、ヒドロキシルアミン・ヒドロキシルアミン塩類(第5類)入れました。当時、国会審議で『事故が発生した後で指定するのはおかしい。事前に新しい化学物質をサーベイし、危なさそうであれば躊躇なく指定する必要がある』との話があり、当時の消防長官も約束した経緯があります。行政側で調べた結果、幾つかの物質があることが判明したため、その物質を中心に審議して頂く他、新たな物質の毒劇物指定をどうするかも審議して頂きたい」と挨拶。その後、新規危険性物質の調査結果、火災予防又は消火活動に重大な支障を生ずる恐れのある物質の指定や今後の検討会の進め方などを審議した。

 当日は危険物に関する指定の考え方について学識経験者からアドバイスを得たほか、19年度までに調査した新規危険性物質として判明している三塩化チタニウムなど7、8物質を危険性物質に指定するか同課などを審議したが、結論は出ず、次回(2回目)で数物質を危険性物質に指定できるよう提議していく。更に、早い時期に決着させ、数種類の新規物質を危険性物質と認定することで、政令改正に持ち込む方針。

 なお、当日出席した委員は以下の通り。
▽座長・田村昌三・横浜国立大学教授▽新井充・東京大学環境安全研究センター教授▽大谷英雄・横浜国立大学大学院環境情報研究院教授▽芝田育也・大阪大学環境安全研究管理センター教授▽土橋律・東京大学大学院工学系研究科教授▽長谷川和俊・千葉科学大学大学院危機管理学研究科教授▽三宅淳巳・横浜国立大学大学院環境情報研究院教授▽朝倉浩一・慶応義塾大学理工学部准教授

(セキュリティ産業新聞2008年9月10日号より)

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