風の軌跡(192)

海洋上の安全に監視カメラを

 春1番がうなっている。樹木をなぶり、窓やドアを激しく叩く。テレビでは飛行機や新幹線の遅れ・欠便を伝えている。
 前日、福岡までの日帰り出張を終えたばかり。春一番が一日早ければ、交通の混乱に巻き込まれ、楽しかった1日は悲惨なものになっていたかもしれない。
 朝、9時過ぎに東京を発って2時間、お昼前には福岡市内に向かっていた。車窓からみえる道路際の菜の花畑やその上に広がる空の色が新鮮でつい見とれてしまう。建物、看板、何だって目新しい。
 「知らない町を歩いてみたい。どこか遠くに行ってみたい。知らない人に出会ってみたい」
 この歌詞は人の潜在的な願望かもしれない。わずか2時間で味わえる満足感、楽しくなる。

   世界的にも例のない速さで高齢社会に移行した日本、急激にセキュリティの脆弱な孤老家庭が増えていく。住宅用火災警報器は義務付けになったが、錠前から緊急通報、テレビドアホンなど、住宅用セキュリティ機器はますます欠かせないものになっていく。高齢者という身体機能の衰えた人々が安全・安心に暮らしていくために利便性、快適性はもちろん、頭の良い機器が必要になってくる。遠からず実現するホームのモデルケースを垣間見る旅となった。

   イージス艦の漁船との衝突事故が起きて大騒ぎになっているが、海洋上での監視がレーダーと人の目視のみと聞いてびっくり。24時間4時間交代で乗務員が甲板に立ち、海洋の監視業務に立つという。人の目を支援するカメラは導入されていないのだろうか。
 警備業では「マン・マシーン」と言って人と機器の双方が相補なってはじめて安全、と言われる。飛行機でもフェイル・セーフの考え方で人の過ちが事故に繋がらない安全設計となっている。
 セキュリティの専門家との雑談中、「究極のセキュリティホールは?」「人間」。「究極のセキュリティ機器は?」「犬」。
 人は迷い、ついうっかりミスを犯す。頭が良すぎて複雑すぎる人間ほど危ない。犬は優れた五感で怪しいものを見つけ、攻撃力を併せ持つ。迷いがない。偉いなあ。人間をカバーできる賢いシステムが欠かせない。
 3月4日から東京ビッグサイトで開催されるセキュリティショーでは、映像監視の最新技術を搭載した賢いカメラがたくさん展示される。海洋監視に携わる方々、ぜひとも足をお運びください。
 三林和美

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